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メキシコの「今」を国内から現地のビジネス情報までお届け!

MUSIC
2016/12/19

メキシコの最新音楽をお届け。クラブ・ミュージックはトロピカルベース!

日本の皆さんこんにちは!!
現在メキシコシティを拠点に、DJ/プロデューサー活動、またTerookaというエクスペリメンタルジャズロックバンドでエレクトロニクスを担当しているTaiki Ozawaと申します。

今回PR MEXICOにメキシコ音楽のページを連載させて頂く事になりました。
次号より毎回1組のメキシカンアーティストをプロデューサー/DJ/バンド/等、ジャンル・形式を問わず紹介して行きます!

この記事を読んでいるみなさんはメキシコ音楽というとどんな音楽を思い浮かべるでしょうか。

情熱的な歌が映えるラテンポップ?
世界無形文化遺産にも登録されているメキシコの伝統楽団音楽マリアッチ?
それとも2/4拍子の魔術的リズムが魅力の大衆ダンス音楽クンビア?

はい、どれも正解です。ただメキシコにはこれらに限らず様々な音楽があります!

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やはりラテン文化圏ですので、沢山の種類のリズムが溢れています。
クンビア、サルサ、ソン、スカ、バンダ、ノルテーニョ、バチャタ、ダンソンなんかはポピュラーで(全てがメキシコ発祥の音楽ではありませんが)、フィエスタ(メキシコ版パーティ)の際には小さな子供から、おじいちゃんおばあちゃんまで皆音楽に併せて踊ります。日本でいう盆踊りといった所でしょうか。

またロックやクラブミュージック等のポピュラー音楽はやはりアメリカに隣接しているせいでしょうか、物凄く盛んです。

ロックのカテゴリではメジャーシーン~インディー~地下アンダーグラウンドまで数多のミュージシャンが日々奮闘、一聴するとヨーロッパの音楽かと思うようなグローバル志向の強いものや、貪欲に現代のポピュラー音楽とメキシコ伝統音楽をミックスしているような音楽、芸術性・先進性の追求に比重を置いたアートロック等、様々なアプローチが見られます。
又ハードコアパンクやメタル全般、プログレッシヴロックも俄然根強い人気があります。

クラブミュージックのシーンではやはり、サイケデリックトランスやEDMがレイヴやビッグパーティの主流になります。(万国共通ですね)
しかし上質なテクノやハウスのシーンやレーベルもありますし、ダブやベースミュージックも盛んです。近年はアメリカ・シカゴ産高速ダンスミュージック、ジューク・フットワークもよく耳にします。
また特筆すべきは欧米的クラブミュージックのエレメントとラテンの国ならではのリズム、音色をフュージョンさせた音楽,トロピカルベースのシーンが面白いです!

そしてやはり芸術の国メキシコ、前衛音楽や実験音楽のシーンもしっかりあります。
フリージャズにノイズ、アヴァンギャルド、ミュージックコンクレート、エレクトロニカ、等、通常我々日本人の視点から見たメキシコ産音楽というと見過ごされがちなニッチなシーンですが、メキシコには素晴らしいアーティストが沢山いるのでこういった音楽も徐々に紹介して行きたいと思います。

そしてメキシコシティではまだまだアナログレコードを扱っているお店も沢山あります。新譜、中古共に探せます。
値付けは所謂メジャーどころのUK,US産のロックやジャズなんかは日本と同じか場合によっては高い(!)事もありますが、メキシコに限らずラテンアメリカの音源、盤は比較的安価で見つかりやすいです!
エサ箱10ペソ、20ペソレコードにはたまに掘出し物が見つかります。先日はチリの変テコクラウトロックバンドのLP、コズミックなスペイン語ディスコ
、サイケな南米フォルクローレコンピレーションなんかを20ペソでゲット出来たりもしました!
またメルカド(メキシコ版市場)や蚤の市的なイベントも多く、これらの場所でもレコードを見つける事が出来ます。ポータブルターンテーブルの持参もおすすめです!

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(メキシコシティのレコードショップ, La Roma Records)

以上おおまかなメキシコシティを中心としたメキシコ音楽の現状です。
自分のメキシコでの音楽活動を通して、出会った、見つけた、日本には中々入ってこないリアルなメキシコのヤバい音楽を次号より紹介して行きますのでよろしくお願いします!

Text by Taiki Ozaw
http://www.taikiozawa.com/

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