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CULTURE
2022/9/9

色彩溢れるメキシコのお祭りを激写!!2022オアハカのゲラゲッツア現地レポート!

PHOTO: YOKO SAKURAI

*2022年!ゲラゲッツアが戻って来たよ!

パンデミックにより2年連続デジタル放送のみだったゲラゲッツア。2022年待望のゲラゲッツア会場での開催となり、また90周年記念ということも重なり現地では大盛り上がりとなりました。

プレイスパニコ時代には7月に豊作を祝う祭りがあったようで、現在のゲラゲッツアはそこからインスピレーションを受けています。意味は「贈り物」。お誕生日やお祝いのギフトではなく、お祭りで用意しあったものをみんなで分かちあう意味に近いと思います。

「豊作の祭り」「贈り物の祭り」とも呼ばれているゲラゲッツアですが、初回は1932年に市の創立400周年記念の大イベントとして開催されました。オアハカ州の文化の違う地域を一同に市内に集めたのは、まだ道路や交通機関が整備されてない時代で市や村同士の交流がほとんどない理由から、各村の文化交流をするということも目的の1つだったからです。この初回の開催が大好評だったため現在まで同じように様々な村が集結し、オアハカ市民や国内外の観光客へ向けてゲラゲッツアとしてお披露目されています。

現在では、ラテンアメリカを代表する盛大な祭りとして観光資源の一つとなっています。                                                   

PHOTO: YOKO SAKURAI

2019年からネットでのチケット販売をスタートしていますが、今年は例年以上にゲラゲッツア会場の開催チケットが入手困難状態に!Super Boletosでネット販売開始30分で完売となる事態も発生。サイトから個人で購入した場合は、今年はAブロックが1,472ペソ。Bブロックが1,191ペソでした。両方ともゲラゲッツアロゴ入り帽子やちょっとしたギフトが当日もらえます。現地で旅行代理店等を通じて購入する場合は別途手数料が上乗せされます。

ではEl Julio, Mes de la Guelaguetzaと呼ばれる7月はゲラゲッツア会場のチケットがないと楽しめないのか?…そんな事はないのでご心配なく!

逆に、会場へいかなくても十分に楽しめるポイントを2022年のオアハカの現地報告も交えて来年どうやって楽しむか?ゲラゲッツア月間の過ごし方をご提案します。
個人的には、オアハカを訪問するなら7月のゲラゲッツアが一押しです!

*イベントは7月に入るのと同時に開催

7月1日と2日の両日にわたり、ゲラゲッツアのキャンペーンガールともいうべき、センテオル(トウモロコシの原種)女神のコンテストが行われました。                                      

PHOTO: YOKO SAKURAI

コンテストで重要なのは若さでも美貌でもなく「どれだけ自分の地域の文化を理解しているか?」という点となっています。女神候補たちは持ち時間2分の中で村の文化を思う存分アピールします。

今年はイスモ地方のサント・ドミンゴ・テワンテペックより女王が選ばれました。

PHOTO: YOKO SAKURAI

彼女が持つセンテオルの杖は、毎年オアハカの民芸品の職人さんによって特別にあつらえられるものです。

この女神コンテストでは参加者の美しい民族衣装を楽しむ事もでき、各村の文化や言語を知る事もでき、さらに観覧は無料です。
毎回参加者は40名以上ですので、選考コンテストは3時間超えの長丁場です。前の席は開始1時間以上前から席取りが必要ですが、遠目からでもその盛り上がりを楽しむことが出来ます。

*Convite(コンビ―テ)のパレード

同じく7月の各週末(金・土)にはコンビ―テと呼ばれるパレードが開催されます。

PHOTO: YOKO SAKURAI

CONVITEは直訳すると「ご招待」。その名の通り沿道に集まった観客に村の特産品やメスカルが振舞われます。

PHOTO: YOKO SAKURAI

夕方18時頃からオアハカ市内北部にある石の十字架公園から出発しソカロまでをパレードします。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

このパレードは市周辺からさほど遠くない村からの参加がほとんどですが、時には市内から5時間以上離れたイスモ地方の華やかな民族衣装をまとったお祭り大好きなイスメーニャ(イスモ女性)達がパレードを盛り上げます。

PHOTO: YOKO SAKURAI

こうして7月16日以降の2度にわたる月曜に開催されるゲラゲッツアを徐々に盛り上げていきます。


*Desfile de delegaciones(デスフィレ・デ・デレガシオネス)のパレード

7月16日以降、月曜に開催されるゲラゲッツア会場の舞踏グループの代表者たちが開催前の土曜の夕方に市内で大パレードを開催します。これはデスフィレ・デ・デレガシオネス(代表者パレード)と呼ばれ、月曜のゲラゲッツア会場へ行かなくても彼らの踊りが無料で楽しめます。パレードの道順は決まっているので最前列で観たい人は開始の1時間半前から場所取りを推奨します。(無料)

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

この大パレードは皆さんをもてなす意味もありますので、代表者から振舞われるメスカルなど、お酒好きならどんどん頂いちゃいましょう!お酒の強くない人はほどほどに。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

順次流れに沿って移動していきますのでタイミングが合わない場合もありますが、積極的に代表者に声をかけて、メスカルをもらうとか一緒に写真撮影をしてもらうとか、写真の為にポーズをお願いする等、ただ見ているだけではなく一緒にパレードを楽しんで盛り上げていきましょう!

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

*踊りだけじゃない!イベントや即売会も目白押し。

7月中旬以降ゲラゲッツア開催数日前からはコンベンションセンターや歩行者天国、公園でたくさんの展示即売会が開催されます。市内からコンベンションセンターまでの無料バスも用意され、メスカルフェア、オアハカの伝統的な食フェア、民芸品の展示即売会を見てまわることができます。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

そして、市内周辺の村々でも地域の物産フェアやモレ・フェア等が開催され観光客や市民を楽しませてくれます。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

また、市内でもコンサートや小さいパレードが開催されるので市内をブラブラしているだけで何かしら音楽や踊りが目に飛び込んでくることでしょう。このように7月中は町中お祭り騒ぎです。心なしか現地のメキシコ人もいつもより笑顔が多く全ての人に親切なイメージさえ受けます。

*Lunes del Cerro(丘の月曜)今年は7月25日と8月1日でした。

「丘の月曜と」呼ばれる月曜に市内のゲラゲッツア会場で舞踏が披露されます。

PHOTO: YOKO SAKURAI
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会場のC、Dブロックは無料で開放されているので誰でも利用はできますが、早朝からみなさん並んで待っているので気力があるのなら是非無料席からゲラゲッツア観覧も良い経験になると思います。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

舞台に近いAブロック。参加者もここで待機しています。幸運にもAブロックのチケットが確保できたら、ずっと席にて舞踊を楽しむのも良いですが中抜けして通路など散策すると参加者さんたちが踊りの準備や終了後の雑談や各プレスの撮影などしています。そこにちょっと便乗して撮影の合間に写真を撮らせてもらうことも可能です。
このような参加者さんたちとのコミュニケーションも良い旅の思い出になると思います。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

*村のラゲッツア

PHOTO: YOKO SAKURAI

さて、市内のゲラゲッツア会場のチケットを入手できなくてもまだ選択肢はあります。各村で開催されるゲラゲッツアです。小規模だとエル・トゥーレ村やミトラ村など今年は「丘の月曜」前の日曜にゲラゲッツアを開催していました。観覧は無料です。

PHOTO: YOKO SAKURAI
PHOTO: YOKO SAKURAI

丘の月曜の7月25日と8月1日、市内の開催日と同じ夕刻からはサン・アントニーノ村やサチーラ村で大規模でゲラゲッツアを開催しました。サン・アントニーノ村は全席有料(100ペソと50ペソ。事前に村役場でチケット購入)。サチーラ村はまだ無料だったようです。

PHOTO: YOKO SAKURAI

実は市内のゲラゲッツア会場で踊る舞踏代表者グループは同じ村でいくつか存在しているので、市内のゲラゲッツアで踊らない代表者達が他の会場で踊る事もあります。去年市内の会場で踊ったけど今年は村で踊る事もあります。夕方の開催のみの村ゲラゲッツアは、午前中に市内の会場に参加したグループがそのまま参加したりするので、踊りのレベルは見劣りしません。ただし村は終了後に市内へ戻る交通機関がない場合も多いので移動用の足は確保しておきましょう。

PHOTO: YOKO SAKURAI
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もう一つ、私が村ゲラゲッツアをおすすめする理由は「写真が綺麗に撮影できる」という点です。当日の天気にもよりますが(7月のメキシコは雨季)天気の良い日の民族衣装を身にまとった参加者たちの写真はこの上なくフォトジェニックに素敵に撮影できるチャンスです!(市内のゲラゲッツアは白い屋根が設置され、写真の撮影で逆行や露出など色々な不具合が生じます。そこを乗り切り良い写真の撮影に意気込みを見せる方も多くいらっしゃいますが…。)

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PHOTO: YOKO SAKURAI
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7月中旬から下旬まで大盛り上がりをみせるオアハカ。7月が終了するとゲラゲッツアも終わってしまったなぁーという感じもありますが、実は8月や9月にもゲラゲッツアを開催する村があります。この8月以降のボーナス・ゲラゲッツアにも参加できるとしたらかなりラッキーだと思います。

オアハカにいらっしゃる際は、観光案内や現地情報をくまなくチェックするのが120%オアハカを楽しむコツだと思います。

2023年7月には是非オアハカへいらしてくださいね!

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2022年のゲラゲッツアの様子をYoutubeにアップしていますので、ぜひ現地の雰囲気をお楽しみください!

むぅ。Mexicoの日常ch https://www.youtube.com/channel/UC3YgjW3SJIdY871zkJgzIhg

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YOKO SAKURAI

2006年よりオアハカ在住・オアハカ民芸品販売さる屋主宰。著書イカロス出版「アルテサニアが可愛いオアハカへ」2009年より毎年ゲラゲッツアを鑑賞・撮影。SNSを通じてオアハカ文化を日本へ紹介。現地取材アテンダント・工房案内にも対応しておりますのでお仕事のご依頼・詳細はさる屋のHP(https://saruyaoax.com/)よりメールにてお問い合わせください。

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