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FOOD
2019/9/26

ケサディージャフェス開催!

9月16日はメキシコの独立記念日。

今年はその独立記念日を少し違う方法で祝うイベント「Fiesta de Quesadilla フィエスタ デ ケサディージャ(ケサディージャフェス)」が、メキシコ第二の都市グアダラハラで開かれました。

 まずケサディージャとは? 

 メキシコの主食「トルティージャ」にチーズを挟んで焼いたもの。と書くとなんだかシンプルですが、そのバリエーションはとても豊富。まず、トルティージャも、トウモロコシの粉で作られたものと、特に国内北部でよく食べられている小麦粉で作られたものとあります。そこに、メキシコの隠れた特産品であるチーズを入れるのですが、その種類の豊富さにびっくり。

ケサディージャはこう作ります (画像: Dabe Jiménez )

 日本にもある「さけるチーズ」の原型とも言われる「オアハカチーズ」は、新鮮なミルクの風味が楽しめるフレッシュチーズ。ケサディージャに使うチーズの中でも一番人気がこちら。熱を加えることでとろ〜っと柔らかく溶ける真っ白いチーズ。

フォトジェニックなケサディージャ (画像: Dabe Jiménez )

 焼くと一層チーズの風味が増すアドベラは少し酸味と塩気が感じられる、こちらもフレッシュチーズ。モッツァレラに近いパネラチーズは水分を豊富に含んでいてジューシーな仕上がりに。そのほか、セミハードタイプのマンチェゴやゴーダチーズなども。要は「とろけるタイプのチーズならなんでも」ケサディージャに使えるのです。

 さて、ケサディージャフェス当日。

 「バーベキューグリルを持参の先着300組に、ケサディージャとバーベキューを楽しめる食材プレゼント」とお知らせにあったので、私たちも自宅からグリルやトングなどを持って開催場所の大きな公園に行きます。3時の食材配布を前にすでに12時過ぎには100人ほどが集まってきて、その後も次々と家族や友人グループが集まってきます。

こんなにたくさんもらいました  (画像: Dabe Jiménez )

 そこで気がついたことが一つ。参加者たちの持ち寄るバーベキューグリルが様々で面白い!ホームセンターなどで量販されている簡易式のものや、小ぶりなドラム缶を再利用した手作り感溢れるもの、車のタイヤホイールを使ったもの、お一人様用アルミ製七輪、私の持参した素焼きで出来たものなど(豚さん型のちょっとシュールな素焼き製は、みんなから大注目でした)。つまりは、家でバーベキューに使ってるものならなんでもOKというわけで。

ドラム缶再利用 (画像: Dabe Jiménez )
うちの豚さんグリル (画像: Dabe Jiménez )

 市内にある大手チーズメーカーのロゴ入りエコバッグに入った食材を受け取ってびっくり。贅沢にも、それぞれが200g入りの三種類のチーズ、薄切り牛肉500g、チョリソー500g、トルティージャ1kg、協賛メーカーのチリソース2種類、それに炭1袋。これで4-5人分はあります。

 無料配布されたこの食材に加え、家からあれこれ持ってきたやる気満々な家族もたくさんいて、あたりは瞬時に炭をおこす煙でモクモク状態。およそ1000㎡用意されたイベント用地に300台のバーベキューグリルとそれを囲む家族。まるでギネスにでも挑戦しているかのような豪快な景色です。

モクモクタイム (画像: Dabe Jiménez )

 バーベキューグリルを持ってきていない通りがかりの市民にも、なんと6000人に2つずつ、計12000個のケサディージャが振舞われました。

 さすが、事あるごとに家の庭や自宅前の道路、駐車場、どこででもすぐにバーベキューを始めるメキシコ人。火を起こす手際の良さ、持ってくる材料や道具の抜かりなさに圧巻です。「ちょっと包丁貸してくれる?」「じゃあ、その胡椒ちょっとちょうだい」と、何かが足りなくても遠慮せずにすぐにお隣さん同士で貸し合い、出来たものを分け合う心の広さに、メキシコ人の優しさをとても感じました。

 イベントの主催者も「とにかく、私たちの愛するメキシコの独立記念日を祝うこの週末。家族みんなで楽しんでもらいたい」と大喜びでした。このイベント、毎年やってくれるといいな。

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